静岡市で雨漏り修理や屋根修理に使える助成金・補助金はある?
2026/10/09

天井にうっすらと浮かんだシミ。台風が過ぎたあと、ポタッと落ちてきた水滴。雨漏りに気づいた瞬間、多くの方が真っ先に気にするのは「修理にいくらかかるのか」ではないでしょうか。
できれば補助金を使って負担を軽くしたい。そう考えて検索された方も多いはずです。ところが静岡市の制度を調べてみると、残念ながら期待とは少し違う現実が見えてきます。
この記事では、静岡市で雨漏り修理や屋根修理に使える補助金の実情をはじめ、屋根工事と組み合わせて活用できる耐震補助や国の断熱補助、補助金が使えない場合に頼りになる火災保険、そして申請で損をしないための注意点まで、順を追ってお伝えしていきます。
静岡市の補助制度の現状
雨漏り修理・屋根塗装への市の補助はなし
最初に、少し残念なお知らせをしなければなりません。静岡市には、雨漏り修理や屋根・外壁の塗装を対象にした補助制度がありません。市の公式サイトにも、はっきりとそう書かれています。
「ほかの自治体ではリフォーム補助があると聞いたのに」と感じる方もいるでしょう。行政の補助金は、耐震化や省エネ化のように地域全体の課題を解決する工事に向けて用意されるものです。雨漏りの修理は住まいを維持するための工事なので、どうしても個人の負担という扱いになりやすいのです。
ただ、ここであきらめるのは早すぎます。屋根工事の中身によっては、別の制度の対象になる道が残されているからです。
浜松市の制度との混同に注意
ネットで「静岡県 屋根 補助金」と検索すると、瓦屋根の耐風改修補助という制度が目に入るかもしれません。古い瓦屋根を、強風で飛ばされにくい工法へ改修する工事を支援するものです。
県内では浜松市などがこの制度を設けていて、工事費の23%以内、上限55.2万円という手厚い内容になっています。ところが静岡市では、同様の制度はございません。同じ県内の情報が混ざって表示されるため、勘違いしたまま業者と話を進めてしまう方もいるので気をつけたいところです。
「補助金が使える」という勧誘への警戒
雨漏りの不安につけこんで、「市の補助金で安く直せます」と持ちかける訪問業者もいます。補助金の名前を出されると、つい信用してしまいがちですよね。
よくあるのが、「近くで工事をしている者ですが、お宅の屋根の瓦がずれているのが見えました」と声をかけてくるパターンです。屋根に上がって点検すると言い、壊れた部分の写真を見せて不安をあおる手口。割れた瓦の写真を見せられ、「このままでは雨漏りがひどくなる」と言われてその場で契約してしまった、という相談も各地の消費生活センターに寄せられています。屋根の上はご自身で確かめにくい場所だからこそ、こうした手口につけこまれやすいのです。
もし制度名や担当窓口をあいまいにしか説明できないようなら、その場で契約するのは避けてください。市の制度については、市役所に直接確認するのがいちばん確実な方法です。
屋根工事に使える静岡市の耐震補助
木造住宅耐震事業の対象と補助額
静岡市が力を入れているのが、地震対策です。南海トラフ巨大地震への備えとして、古い木造住宅の耐震補強に手厚い補助が用意されています。
これは静岡県と市町が協力して進めている「プロジェクトTOUKAI(東海・倒壊)-0⁺(プラス)」の一環として位置づけられているもの。雨漏り修理への補助がない一方で、耐震化にはこれだけの予算が割かれています。行政がどこに力を注いでいるのかがよくわかる構図かもしれません。
対象となるのは、昭和56年(1981年)5月31日以前に建てられた木造住宅。耐震評点(建物が地震にどれだけ耐えられるかを示す数値)が1.0未満の住宅を、1.0以上に引き上げる補強工事が補助の対象になります。
補助額は、補強計画(設計)と補強工事にかかる費用の8割以内で、上限は115万円。かなり大きな金額と言えます。ただし令和8年度の申請受付は2026年11月30日までで、2027年1月上旬までに工事を終えることが条件とされているのです。検討している方は、早めに動いたほうが得策でしょう。
参照:静岡市「静岡市耐震対策事業」/静岡市「木造住宅耐震事業」
屋根の軽量化が補助対象になるケース
では、屋根工事はこの制度とどう関係するのでしょう。ポイントは「屋根の重さ」にあります。
重い瓦屋根は、地震のときに建物を大きく揺らす原因になりかねません。頭に重たい荷物を載せて立っている姿を想像すると、わかりやすいでしょうか。瓦から軽い金属屋根などに葺き替えると建物の重心が下がり、揺れを抑える効果が期待できるのです。
そのため、耐震補強計画の中で屋根の軽量化が必要と判断されれば、葺き替え工事が補助の対象に含まれる可能性があります。流れとしては、まず耐震診断で家の弱点を洗い出し、静岡県耐震診断補強相談士という資格を持つ専門家が補強計画を立てるという段取り。その計画の中で、壁の補強や基礎の補修と並んで屋根の軽量化が選択肢に入ってくるイメージです。
ただし、どの工事を計画に入れるかは住宅ごとの診断結果しだい。屋根だけを直したいという場合に使える制度ではない点は、誤解のないよう押さえておいてください。
無料の耐震診断と代理受領制度
「うちが対象かどうかわからない」という方は、市のわが家の専門家診断を利用してみてください。専門家が自宅を訪れ、無料で耐震診断を行ってくれる制度です。
補助金というと「いったん全額払って、あとから戻ってくる」というイメージがあるものです。静岡市の耐震補助には代理受領制度があり、補助金が市から工事業者へ直接支払われます。施主は工事費から補助金額を引いた分だけ払えばよいので、まとまった資金を用意する負担がぐっと軽くなるのです。
参照:静岡市「静岡市耐震対策事業」/静岡市「木造住宅耐震事業」
国の断熱リフォーム補助金
みらいエコ住宅2026事業は窓の断熱が必須
国の補助金に目を向けると、住宅の省エネ化を支援する「みらいエコ住宅2026事業」があります。屋根や天井の断熱改修も補助対象工事に含まれているため、屋根工事と組み合わせられないかと考える方もいるでしょう。
ここで注意したいのが、窓などの開口部の断熱改修が必須条件になっていることです。外に面した窓のある居室をひとつ選び、決められた組み合わせで断熱工事を行わなければ、補助は受けられません。屋根や天井の断熱だけでは対象外というわけです。
なぜ窓にこだわるのか、不思議に感じる方もいるでしょう。住まいの中で熱がいちばん出入りしやすいのは、実は屋根でも壁でもなく窓なのです。冬場に暖房の熱が逃げていく経路をたどると、その多くが窓まわりに集中しています。国としては、効果の大きい場所から確実に手を入れてほしいという考えがあるわけです。
対象は2016年12月31日以前に新築された住宅で、補助上限は建てた時期と工事内容によって変わります。平成3年以前の住宅なら最大100万円、平成4年から平成28年の住宅なら最大80万円。窓まわりも含めて家全体の断熱を見直したい方にとっては、心強い制度になるはずです。
参照:国土交通省「みらいエコ住宅2026事業 リフォーム」/環境省「みらいエコ住宅2026事業の概要」/日本建材・住宅設備産業協会「住宅の熱の出入り割合」
断熱リフォーム支援事業は12月11日まで受付
もうひとつ知っておきたいのが、環境省の「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」です。天井・外壁・床の断熱材や、窓・ガラスの改修費用を補助するもので、戸建住宅なら上限120万円。現在受付中の令和8年9月公募は、2026年12月11日までとなっています。
意外と知られていないのが、塗料は補助対象外という点でしょう。「遮熱塗料で屋根を塗れば断熱になるから補助が出る」と説明されることもありますが、この事業では対象になりません。
雨漏り修理だけでは対象外
国の補助金は、あくまで「断熱性能を上げる工事」のためのもの。雨漏り箇所を補修するだけの工事は、残念ながら対象になりません。
もうひとつ見落としがちなのが、申請の仕組みです。みらいエコ住宅2026事業では、施主が自分で申請するのではなく、事業者登録をした工事業者が手続きを代行します。依頼先が登録事業者かどうかは、契約前に必ず確認しておくと安心でしょう。
補助金以外で費用を抑える方法
台風被害なら火災保険の風災補償
補助金が使えなくても、費用負担を減らす方法はあります。そのひとつが火災保険です。
名前から火事のときだけの保険と思われがちですが、多くの契約には台風や強風による被害を補償する「風災補償」がついています。瓦が飛ばされた、板金がめくれた、そこから雨が入るようになった。こうした被害であれば、修理費を保険でまかなえる可能性があるのです。
2022年の台風15号では、静岡市を含む県内各地で大雨による浸水や土砂災害が起き、市内では最大74,300戸が断水しました。このように台風の影響を受けやすい地域だからこそ、被害の種類によって使う補償が変わる点には気をつけたいところです。屋根が強風で傷んだなら風災補償、床上まで水が入ったなら水災補償。台風のあとに雨染みが出てきたという方は、一度保険の契約内容を見直してみる価値が十分にあるでしょう。請求できる期間は多くの場合、被害から3年以内とされていますので、早めの確認をおすすめします。
もうひとつ見ておきたいのが、契約ごとの自己負担の条件です。「損害額が20万円以上の場合のみ支払う」というタイプや、一定額を差し引いて支払う免責金額が設定されたタイプがあり、小さな被害だと保険金が出ないこともあります。証券を手元に用意して、どの方式なのかを確かめておくと話が早く進むでしょう。
「保険金を使えば無料で修理できます」と強引に勧めてくる業者には要注意です。実際には自然災害が原因ではない被害を申請させられ、保険会社とトラブルになったり、高額な手数料を請求されたりする相談が後を絶ちません。保険を申請するのは、あくまで契約者であるご自身です。その点は忘れないように気をつけましょう。
経年劣化と自然災害の見分け
ただし、火災保険には大きな壁があります。経年劣化による雨漏りは補償の対象外なのです。
保険会社が見るのは、「その被害が自然災害によって起きたものかどうか」。築年数が経った屋根では、台風の影響なのか、もともとの劣化なのかの判断がとても難しくなります。原因があいまいなまま申請すると、認められないことも少なくありません。
だからこそ、雨漏りの原因を正確に突き止めることが、保険申請の成否を分けるカギになるのです。静岡市雨漏り修理センターでは、実際に水をかけて雨漏りを再現する散水調査で浸入経路を特定し、写真を交えてお客様にご説明しています。原因がはっきりすれば、保険を使えるかどうかの判断もしやすくなるはずです。
部分補修で工事を最小限に
「雨漏りしたら屋根を丸ごと替えないといけない」と思い込んでいる方は、意外と多いものです。実際には、原因が一か所に絞り込めれば、部分的な補修で十分に止められるケースも珍しくありません。
逆のパターンもあります。屋根を丸ごと葺き替えたのに、雨漏りがまったく止まらなかったというご相談です。調べてみると、原因は屋根ではなく外壁のひび割れやサッシまわり、ベランダの防水だったということが実際によくあるのです。雨水は思いもよらない経路をたどって室内に入ってくるので、原因を見誤ると高額な工事がまるごと無駄になりかねません。
当センターでは、代表の伊藤が調査から施工まで一貫して担当し、本当に必要な工事だけをご提案しています。部分補修にも10年保証をお付けしているので、「安く済ませたら、すぐに再発するのでは」という心配も無用です。
申請で失敗しないために
交付決定前の契約・着工はNG
補助金で一番多い失敗が、交付決定の前に契約や工事を始めてしまうこと。静岡市の耐震補助でも、交付決定前に契約・着工したものには補助金が出ないと明記されています。
雨漏りは待ってくれません。天井裏に染み込んだ水は、断熱材を湿らせ、柱や梁をじわじわと腐らせていきます。湿った木材はシロアリを呼び寄せやすく、気づいたときには修理範囲が何倍にも広がっていた、ということもあるのです。
とはいえ焦って本工事に進むと、本来もらえたはずの補助を丸ごと失いかねません。ブルーシートでの養生など応急処置で被害の拡大を防ぎつつ、手続きを並行して進めるのが賢いやり方でしょう。
予算上限による早期終了
国の補助金は、予算がなくなった時点で受付が締め切られます。みらいエコ住宅2026事業の場合、交付申請の予約は遅くとも2026年11月16日まで。それより前でも、予算上限に達すれば終了となってしまいます。
この「予約」という仕組みは、工事の契約後に事業者が申請することで、その時点の予算枠を一定期間確保できるもの。申請までのタイミングがずれると枠が取れないこともあるので、事業者がこの手続きに慣れているかどうかも、意外と大きな差になるのです。
見積もりを比べてゆっくり決めよう、と考えているうちに枠が埋まってしまうことも。情報は日々変わりますので、気になる制度があれば公式サイトで最新状況を確かめておくと安心です。
業者選びのチェックポイント
補助金や保険を上手に活用できるかどうかは、依頼する業者によって大きく変わります。チェックしたいのは、見積書の内訳がはっきりしているか、調査結果を写真や根拠とともに説明してくれるか、そして施工後の保証がしっかりしているか、という3つの点です。
この3つがそろっていない業者に任せると、補助金の手続きでつまずくだけでなく、肝心の雨漏りが止まらないという最悪の結果にもなりかねません。価格の安さだけで選ばないことが、結局はいちばんの節約につながります。
個人的にもうひとつ確かめてほしいのが、工事のあとに「本当に止まったか」を確認してくれるかどうか。見た目がきれいに直っていても、次の大雨で再び染みが出てくれば、払った費用はほとんど意味を失ってしまいます。当センターでは施工後にも散水で水が止まったことを確かめてからお引き渡ししていますが、この一手間を省く業者も、残念ながら少なくありません。見積もりの段階で、施工後の確認方法まで聞いてみると、業者の姿勢がよく見えてくるはずです。
まとめ
静岡市には、雨漏り修理や屋根塗装を直接支援する補助制度はありません。それでも、選択肢がゼロというわけではないのです。
古い木造住宅なら耐震補助と組み合わせる道があり、窓を含めた断熱リフォームなら国の補助金も視野に入ります。台風などの自然災害が原因であれば、火災保険で修理費をまかなえる可能性もあるでしょう。
どの方法を選ぶにしても、出発点は雨漏りの原因を正確に知ること。静岡市雨漏り修理センターでは、散水調査で原因を突き止めたうえで、ご予算やご希望に合わせた最適な方法をご提案しています。「補助金や保険が使えるか知りたい」というご相談も、どうぞお気軽にお寄せください。


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